山の暮らしとごはん

黒米入り甘酒

梅雨入り最中。
久々に太陽が顔を出したので田んぼへ足を運んだ。

先に到着していた父達が、田植えに向けて準備をしていた。
稲を真っ直ぐに植え付けできるように、水を張った田んぼに木を刺して、ロープを張って目印を付ける。
私はというと、マコモダケの葉やスギナを摘むのが田んぼに来た一番の目的だった。


先に摘んで干しておいた果実の葉や野草と併せてお茶にするのだ。
葉を摘んでいると、まん丸によく太ったアゲハチョウの芋虫を発見。

セリの葉の袂でひっそりとカラダを休めていた。
余談だが、山や田んぼに入る時、私はその大地の生む香りを楽しむのが好きなのだ。
山の草は青臭さが強いが、水辺のそれは少しだけスッと澄んだ匂いと潤いを帯びている。
夏の匂いが少しずつ近づいていた。
草摘みに夢中になっていると、「ファサ ファサ ファサッ」と音がしてマコモダケの葉が大きく揺れた。
アオサギに似た大きな鳥が2羽、青空に羽ばたいていった。
家に戻ると、まずは摘んで来た葉をよく洗ってから干した。
気候の変化が多いこの時期。
体力作りの為にと、去年採れた黒米を使って甘酒を仕込む事にした。


# 06 黒米入り甘酒

『黒米入り甘酒 のレシピ』

材料
白米 ・・・ 2合
黒米 ・・・ 大さじ2
生麹 ・・・300g
水・・・炊飯用360ml+米冷まし用700ml
ガーゼ又はフキン・・・1枚

*炊飯器を使った簡単レシピ
*麹は生麹でなく、乾燥麹も可
*調理用温度計があると便利です

〈作り方〉

1. 白米と黒米を併せて、水でよく洗う。


2. 洗った米2合と、水360mlを併せて30〜60程浸水し、炊飯。

3. 米麹を予めほぐしておく。

4.米が炊けたら、700mlの水を少しずつ冷ますようにかき混ぜる。

5. 60℃に温度が下がったら、麹を入れよくかき混ぜる。


  *麹は60℃を越えると菌が死んでしまうので要注意。

6. 炊飯器(又はシャトルシェフなども便利)を開けたままガーゼをかけ、

7. 55℃〜60℃位で8〜12時間程保温したら完成。

*ガーゼは予め水で洗い絞っておく
*保存目安は、清潔なタッパーなどに移し冷蔵庫で1ヶ月位
*粒感が気になる場合は、ミキサーにかけるとより滑らかに(麹の甘酒は比較的ドロッとします)
*ソースやお肉お魚の漬け込み料理などに使ったり、ケーキやシェイクなどデザートの材料としてもお楽しみいただけます
〈簡単おやつ〉アレンジ編
『甘酒バナナシェイク』


黒米入り甘酒、ヨーグルト、バナナ、氷をミキサーに入れるだけで簡単ヘルシーおやつに。
お好きな量でお試しくださいね。


甘酒は”飲む点滴”とも言われるようですが、腸の働きを助けたり、エネルギー代謝を上げたりと身体の内側外側にと嬉しい効果がありそうですね。

天日干ししていたマコモダケの葉をヤカンで沸かし、マコモ茶を煮出したら米、昆布、塩と一緒に鍋で炊く。
翌朝、朝食に甘酒を頂く。
フェンネルを少し添えて。
砂糖を入れていないので、米本来の甘さが優しく身体に染み渡る。
そろそろ田植えの時期。
今年もたくさん実りますように。

Writer

 

【 NINO 】            

フードディレクション 〈食・農・暮らし〉自然の美しさを生かした食の提案。foodstyling、catering、料理教室など。 まるしん農園コンセプターとして食と自然を楽しむ体験イベント企画運営。

【 まるしん農園 】          

海と山に囲まれた大磯町で循環型農業を営んでいます。 循環・ご縁・美味しい・安心・楽しいを大切に日々実験中。